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過去拍手お礼文
拍手お礼文[8]

春の訪れを知らせる花はとうに自然へと還ったというのに、枝をざわめかす風は冷たく肌を刺す。

「はぁっ、はぁっ…」

汗が急速に体の熱を奪い、月明かりに照らされた青白い体がぶるり、と震えた。

「風邪、引くぞ」
「誰のせいですかー」
「…春?」
「お前だよ、お・ま・え!いきなり盛りやがって!場所選べ」
「…桜の木じゃ痛かったか。白樺とかの方が良かったか?」
「そういう問題じゃねぇ!確かに手は痛かったけれども!!お前がガンガン後ろから攻めっから、最終的に肩まで擦り剥けたけれども!!公園で盛るなっつってんの!」
「じゃ、路――」
「路地裏も駄目!見境無しか…っくしゅッ!」

いつものようなノリで口喧嘩(と言うより、一方的な苦情だが)をしている間に乱れた着衣が汗で張り付き、一層体が冷えてしまったようだ。

ズビッと鼻水を啜りながらブツブツ文句をいいつつ、限界まで引き下げられたインナーのファスナーを引き上げると、肩に温もりを感じた。

タバコの匂いと、共に。

「着とけ」
温もりの正体は、先ほどまで足元に転がっていた隊服の上着。
「いらねぇ」
「風邪、引くぞ」
つき返そうとした腕を掴まれ、再び羽織らされた。

だから、誰のせいですか。
そう文句を言おうとしたら一際強い風が吹きぬけ、
くんっ、と汗の匂いが春の香りに混じって鼻腔を刺激する。

犬でもねぇのに僅かな土方の匂いを嗅ぎ分けられるようになってしまった。
そしてそれは、興奮を呼び覚ます起爆剤。
「はぁー…」
オワッテルネ、俺。

土方のこと、批判できねぇじゃん。

「なぁ、土方」
「ずずっ、なんだ」

さり気に鼻水を啜りながら格好つけるコイツが愛しいとか思っちゃってる俺は、やっぱり病にかっちまってるんだろう。

だから、

「冷えた体、温め直さねぇ?」
「…え?」

責任とって最期まで、

「もう、一回、シようぜ」

看病しやがれ。


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あきゅろす。
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