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F.A
Emotion1 -エドside- ※R18
※性的表現を含みます。高校生を含む18歳未満の方は、閲覧をご遠慮下さい。※
注)ハピエンまでに至る過程が辛いです。






ガチャっ…
鉄格子を開け、まるで自ら牢に入るような感覚。

愛しい人が扉の向こうにいるのに、苦しくて苦しくて堪らない。

それでも止められないんだ。
この扉を、自ら開くことを―――。

 

[Emotion]-エドside-

 

「やぁ、鋼の。今夜はもう来ないかと思っていたよ。」

珈琲カップを片手に大佐はベッドで寛いでいた。
何も、纏わず。生まれたままの姿で。

「時間通りだろ。」

分かってたくせに。
必ず俺が来るって、信じてたくせに。

既に乱れたシーツ。
脱ぎ捨てられた衣類。
ベッドボードの上には、開封済みの避妊具の袋。
ゴミ箱から溢れたティッシュ。

汗と体液が拡散された、淫らな匂い…。

「風呂はどうする?」
「入ってきた。」
「そうか。」

この部屋の風呂になんか入りたくない。
濡れたバスタオルや足拭きマット、口紅のついたコップ。
そんな物が残る空間では、返って心も体も汚れるだけだ。

「おいで、鋼の。」
「…布団の乱れくらい直せよ。」
「どうせまた乱れるのだから、無駄だろう。」

そういう問題じゃねぇ。
いやわかってる。
態と、情事の後を残したままにしているんだ。
屈辱で歪んだ俺を抱くために。

悔しい。
それでも、大佐に抱かれたいと思う自分が、悔しい。

「ベッドの上が嫌なら、ここに跪きたまえ。」
のろのろと大佐に近づき、言う通りにする。
目の前には、ベッドに腰掛けた大佐。
その足の間に跪く俺。

「舐めろ。」
「え…。」
「少々頑張ったので萎えてしまってね。鋼の口で勃たせて欲しいのだが。」
「でも…だってこれ…。」
「ああ、ついでに綺麗に掃除してくれたまえ。俗に言う、お掃除フェラというヤツだな。」

乾いてはいてもわかる、所々に残る、白い汚れ。
大佐自身のだけではない…これは、恐らく…。

「う…うぇっ…。」

想像しただけで胃液が逆流してきた。
無理だ、流石にこれを口に含むなんて…。

「い…ッ、うぐっ!!」
「あとで君のケツに突っ込んでやるんだ。これくらい喜んで奉仕しろ。」

髪をつかまれて、無理矢理口に汚れたペニスを突っ込まれる。
喉の奥まで、一気に。

精子の味、ゴムの味、その先には得体の知れない別の人間の、味。
鼻に触れる陰毛の先端にもついている情事の跡。
嫌がおうにも不快な匂いが鼻腔に侵入してくる。

「う、おぇっ…ぐっ、う、う、ぅうっ…」

嗚咽と涙と鼻水と、悔しさと苦しさとでいっぱいになりながら
大佐の大きな手に頭をがっちりと掴まれて、前後に揺すぶられ
強制的続けさせられるフェラ。

徐々に大きくなるペニス。
気がつけば、夢中でしゃぶりついていて…。
視線だけ上に向ければ、満足げな表情の大佐と目が合う。
頭を押さえつけていた手は、今は髪を梳くように撫で、耳を擽って…。
それだけで愛されていると勘違いしてしまう俺は、かなり病んでいるのかもしれない。

 

下半身だけ脱がされてから、汗と体液で濡れたシーツの上に四つん這いの姿勢をとらされる。
パンッと尻たぶを叩かれ、自ら足を開く。
最初の頃はどうしていいか分からず、真っ赤に腫れあがるまで叩かれ続けたことを思い出す。
今はもう一度の合図で足を開き、口からは自然と
「舐めて…。」
お願いする言葉が出るくらい、慣れてしまっていた。

べろりと生暖かい舌で秘部を愛撫されれば、熱い吐息が漏れ、無意識に腰が揺れる。
舌が進入してくる頃には、体を支えている腕が折れそうになるけれど、
目に映る枕に長い髪が絡みついていて、顔を埋めることができない。

ぶるぶると震える、腕。
ガクンと力が抜けても、肘までしか崩れることが出来ず
自分の掌の上におでこを乗せて、なんとか態勢を保ってる。

「あ、あ…ふぁっ…ん…ッ」
舌から指に愛撫が変われば、甲高い声が溢れ
口から涎が糸を引いてシーツに水溜りを作るけれど、
既に誰かの体液で汚れていると思うと、切なくて切なくて涙が零れて止まらない。

それでも大佐が好きで好きで。
どうしてこんな思いをしても、この男が嫌いになれないのか
人間の心も、等価交換できたらいいのに。

「鋼の…。」
「んっ…。」

呼ばれて振り向くと、背中に覆いかぶさるようにして大佐がキスしてくれる。
夢中で貪りながら、愛して欲しい、愛して欲しいと願う。
大佐の手がくちゅりと音を立てながら、俺のペニスに触れて
そのリズムに合わせるように腰を動かせば、

「あんッ…イ、ク…ッ大佐…ぁっ」
若い体はすぐに絶頂へと促され、びゅくっびゅくと白い液体で大佐の掌を汚した。

ちゅっと音を立て離れていく唇。
ぬるりと熱い精液が秘部に塗りたくられ、ビクッと体が震える。
何度か指を抜き差しされながら、内部に広げられていく自分の精液。

腰を支えられ尻を突き出すと、熱くて固い大佐のペニスが、ぬぷりと音を立てながら
ゆっくりと体へ入ってきて、僅かな痛みの後、体に電流が走るような快感が全身を襲う。

「あふぅ…あぁ…は…っ」

ついさっきまで、見知らぬ女を貫いていたであろうソレは、今は俺だけの物。
このまま一つに溶け合ってキメラのように一体に…
この両手をあわて一つの体に練成してしまえたら、どんなに幸せだろうか。
…そんなこと、絶対できやしないけど。

「考え事をしているなんて、随分余裕だな鋼、のっ」
「あぁんっ、あ、あ、あっ」

一つに溶け合う願いを打ち消すように激しくなる律動。
開発された内部が、うねるように大佐のペニスを包み込んで
もっともっとと快楽を強請る。
秘部の入り口がめくれては戻り、めくれては戻り
腸壁はペニスの形に合わせて広がったり狭まったりを繰り返す。

更なる快楽を求め、左手で己のペニスを扱いて、腰を前後に振る。
荒くなっていく大佐の呼吸。
止まらない自分の喘ぎ声。

「く、、、出すぞ、鋼の…しっかり受け止め、ろ。」
「ん、あ、あっあぁ…ちょう、だ、い…いっぱい、ちょうだぁいっ」
「ぅ…くっ…ッ」
「たい、さ…ぁ、っああ―――ッ」

どくっと波打つ大佐のペニスに食いつくように、秘部の入り口をきゅっと締め
最奥に熱を感じながら、二度目の絶頂をシーツに吐き出した…。

「…はぁっ、はぁ、はぁ……あッ」

とぷっと音を立て、圧迫から開放されたアナル。
太ももを伝う、大佐の熱い精液。
逃したくなくて、再びきゅっと入り口を締める。
せめて体の内部にだけでも、大佐の温もりを残しておきたい。
少しでも多く、少しでも長く。

はぁ…と息を吐いてから、ギシッとベッドをしならせて大佐が体から離れていき、
甘い言葉一つかけず、さっさとバスルームへ消えていった。
俺と繋がった後の汚れは、早く洗い流してしまいたいんだろう…。
男のケツに入れるなんて、そりゃ汚いだろうけれど
さっきは俺に舐めさせたくせに。

俺の体液は…
「…んなに、汚らわしいのかよ…。」

優しい言葉をかけてくれるのなら、たとえ自分のケツの中に入れたモノだとしても
舐めろと言われた方がマシなのに。

「帰ろう…。」

自分との情事を洗い流した後の大佐と、どんなふうに顔を突き合わせればいいのかわからない。
気まずい空気の中「帰れ」と言われたら、心が折れてしまう。
だから、いつも、大佐が風呂に入るのが合図のように、身なりを整えて部屋を後にするんだ。

自分の意思で帰ったと思う方が、少しだけ気が楽だから。

「大佐、大好きだよ。」

囁いた声は、微かなシャワーの音にさえかき消される。
この関係は、大佐に拒否されるその日まで
どれだけ心が傷ついても、終わることはない。

愛してくれなくてもいい
でも
俺を拒絶しないで。

また、この部屋に戻ってこられますように…
そう願いながら、静かにドアを閉めた。

 

[続く]

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あわわ…随分キツイ話になってしまったな。
ロイsideへ続きます。

2012.10.12


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あきゅろす。
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