While it was raining.(スレナル/ほのぼの)
穏やかな雨の日。
外からのやわらかい白い光に包まれた部屋の中で、れんげはナルトの禁術書を読んでいた。
突然の暗部の任務が入ったナルトはちょうど遊びに来ていたれんげに留守番を頼んで、すぐに帰ってくる、と暗部服を着てどこかに行ってしまった。半時間ほど前のことだ。
れんげは快諾してナルトの秘密の、ナルトの家のリビングより広いかと思われる、部屋に入って、所狭しと置かれている禁術書を一つとって、リビングで読み始めた。
しばらくしてどこからともなくナルトが現れた。れんげは気づかず禁術書を一生懸命に読んでいる。
「ただいま」
ナルトは面を外し、暗部服を脱ぎながら言った。れんげは驚いたようにナルトを振り向くと、おかえり、と今度は安心したように笑っていった。
「どうだ?」
ナルトはれんげの読んでいる禁術書を指差しながら問う。れんげは最近ナルトに実力を認められ、暗部に入ったが、実力があるだけで知識が乏しいので、こうしていろいろとナルトから学んでいる。最近は比較的簡単な禁術書も読めるようになってきており、今れんげが読んでいるのも禁術書の入門編のようなものだった。
「うーん…すごい時間がかかるけど、まあ読める、かな」
苦笑しながられんげは言い、そうか、とれんげの頭を一つなでてナルトは暗部服を例の部屋に入っていった。
れんげは再び禁術書に集中し、ナルトは禁術書を持って部屋から出てきた。そのまま、れんげの後ろにあるソファに座る。
ナルトはちらとれんげを見て禁術書を開いたとき、れんげがナルトを振り向いた。れんげは禁術書を持ちナルトのところへ来るとこてんと小首をかしげた。
ナルトはれんげの頭をまたなでた。れんげは嬉しそうににっこり笑うとナルトの足にぴったりと寄り添うようにソファの足元に座った。
大丈夫か、とナルトが訊くと、うん、とだけ返事してれんげはまた禁術書に集中し始めた。
ナルトも禁術書を開いて読み始めた。しばらくナルトのページをめくる音と、れんげの巻物を巻いていく音と、少し強くなり始めた雨の音だけが空間のすべてになった。
ナルトが禁術書を読み終わるころ、ナルトは足に重みがあることに気づいた。不審に思ってナルトが足を見てみると、れんげがナルトの足に頭をもたせかけていた。ナルトがそっとれんげの顔を覗き込むとれんげは目をつぶって寝息を立てていた。
ナルトは小さく笑い、れんげから巻物をどけてれんげを抱きかかえ、ベッドに寝かせた。れんげの髪を整えて、薄暗くなり始めた部屋の中、ナルトは夕食の準備をし始めた。
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うーん、ナルトがめちゃくちゃ優しいですね!←妄想の産物です
お粗末さまでした!
20080629
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