walk hand in hand 3(グロ注意)
仕事を言い渡された次の日から監視を始めると4日ほどしてある男――イタチが動いた。
彼は暗部服の姿のまま一族の集落に向かうと少しだけ電柱の上で立ち止まった。
(なんだろう)
視線の先には黒髪の男の子が夜闇にまぎれながら歩いている。しばらくそれを見つめた後、男の子がイタチに気づきそうになったのでイタチはすぐにその場を離れた。その後をわたしはついていく。
集落につくとかたっぱしから虐殺が始まった。
始め、何も知らない人たちは陽気にイタチに声をかけていたが、イタチがその人を息つく間もなく殺していくので、やがて悲鳴へと変わっていった。
わたしは驚いて慌てて無線を入れる。
「こちられんげ、イタチが殺戮を始めましたがどうしますか…!?」
分かってはいた、無情な声で、返事がきた。
「そのまま監視を続けろ」
相手は誰だか知らないが、こんなこと、許せるはずがない。けれどもわたしは感情を殺して、了解、と返した。自分の立場がひどく情けない。
大きな悲鳴が上がり、うちはの人たちがイタチの目の前に立ちはだかっては倒れていく。どんどんと、いうなら手早く、集落を進んでいき、ぴたりと悲鳴が終わった。
しばらくして今イタチがいるであろう場所に男の子がやってきた。中で、その少年の両親と思われる人たちがイタチに殺されかかっている。
わたしはその部屋の屋根裏に忍び込んで、今にも振り下ろしそうなイタチの刀を叩き落としたかった。けれど、まるでわたしを見ているように、なにもするな、という無線の声が聞こえた。
入ってくるな、という言葉を最後に二人はイタチに殺された。女性をかばうように男性が倒れる。すると扉が開いた。
(あれ、さっきの男の子…)
兄さん、とその子はイタチのことを呼んだ。呼んで、信じられないと言う風に目を見開いている。イタチが自分の両親を殺したことを打ち明けたのだ。
突然、男の子が倒れて、じっとイタチを見つめた。まだ目の前の光景が信じられないようだった。そして何かにおびえたように立ち上がり、そこから逃げ出した。
イタチがその後を追ったので、わたしも後を追う。
集落の外へと走っている男の子の目の前にイタチは立ちはだかり、何かを言った後、男の子はまた倒れた。今度は気を失ったようだ。
「男の子が一人倒れました、どうします?」
わたしは無線を入れ、イタチの様子は、と向こうは言った。
「…どこかに今行きました。追いますか?」
「…いいだろう。少年の安否を確認しろ」
わかりました、と返事をして、イタチのほうはどうなんだよ、と言い返したいのを、まずは男の子の安否だ、とがまんした。
誰も居ないのを確認して男の子のもとに行くと、やはり気を失っただけのようだ。無線にそう連絡すると、男の子を病院に連れていって、それで任務終了だと言われた。
何度目かわからない抵抗感を抑えながら了解し、男の子を病院に届けた。
・・・・・・・・・・
とりあえず、二人に接触しました(^^
これから、マジで、どうしようかな…;;;;
20080606
(今日はかえるの日らしいですね)
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