01

かちゃりと音がしたと思ったら、あたしがいる狭くも広くもない牢屋の扉が開いた。

「起きてるのか」

両手を壁に繋がれて俯いていると寝ていることになるんだろうか。

「大蛇丸はどうしたの」

近づいてきた彼に問うてみる。どうやらもう一人誰かを連れてきているようだ。

「死んだ」

慈悲もなく響いたその声に一瞬息をつまらせて、あたしは顔を上げた。

「アンタがやったの…?――サスケ」

ああ、とためらいもなく言ってのける彼にあたしは何かが切れた。

「大蛇丸は…!あたしが――!」

すると不意に頭のなかに浮かんでくる両親の顔。もう、おぼろげにしか思い出せなくなっていた。

「れんげ、ここから出してやる」

その声を聞いたとたん、ぷつりと両親の顔が消え去った。

「…何のために?」

「オレの目的のためだ」

また使われるのか、とあたしは呟いていた。けれどそうされる以外、あたしの生きる道はないように思われた。

「いいよ。付き合おうじゃないの、地獄の果てまでも」

あたしがサスケの顔をみてそう言うと彼はふっと笑った。




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