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裏腹に

翌日



「政宗、出掛けない?」



今日は土曜日。昨日、結局私は学校を休んで政宗に家中のありとあらゆる物を説明した。普段からそれとなく使っているものでも、説明となるとかなり苦渋した。



「出掛ける?」

「うん。政宗の服とか他にも必要なものがあれば買うし。」

「いいのか?」

「気遣いなんて無用だって言ったでしょ」



そう言うと政宗は済まなそうに笑った。



さて交通手段はどうするか。色んな物を買い集めたいし、大型のショッピングモールは少し遠い。歩きにしては帰りが荷物持ちながらは大変だろうし、バスや電車は店の近くに最寄りがない。となれば・・・・・



「ごめんね、こんなのしかなくて」



早速政宗を外に連れ出し、マンションの駐輪場へと向かった。そこに置かれたのは自分の自転車。もし私が高校生じゃなければ車の免許をとっていたのに、車の免許は大学からでも遅くはないと考えていた自分に後悔する。



「私が前に乗るから政宗が此処、後ろに乗って?」

「OK でもアンタ平気か?」

「うん大丈夫。腰に腕しっかり巻きついててね」



動くよ、と政宗に確認して私は足に力を入れて漕ぎ出す。



「Ya,このカラクリいいな楽チンだ」

「・・・・・政宗はね」



政宗は意外にも重かった。結構細身かと思えば腰に抱きつく腕は逞しく、背中に当たる胸板もがっちりしていて・・・・・って



「政宗、なんか引っ付きすきじゃない?」

「Ah〜? 腰に掴まれって言ったのは名前じゃねぇか」

「そうだけど・・・・っ」



政宗は顔を見なくてもしてやったりと言ったような顔をしているのだろう。声色でわかる。こいつ・・・・・・。



私は足がつりそうになったものの、坂道などのお陰でなんとか目的地に辿り着いた。視線が集中するのは気のせいではない・・・・筈。




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あきゅろす。
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