K I R I B A N
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頬に当たるフワフワな感触にゆっくり目を開くと…視界には一面のアイボリー。

ぼんやりしたまま記憶をたどる。

あぁ…そ、か。
夕べは佐古の部屋に連れ込まれて…エッチ、したんだった。

んで今は。
佐古のベッドの中で羽毛のフワフワな枕に顔を埋めてる…って訳だ。

「…佐古?」

視線を巡らしてもこの部屋の主の姿はない。
…またどっかに遊びに行っちゃったのかな?

溜め息を吐いて枕をギュッと抱き締めた。

多分…僕らは恋人同士なんだと思う。
告白されたし、キスしたし…こうして何度も身体を繋いだし…。

でも佐古は、あの容姿と性格のおかげでなかなかモテる。
故に…僕を置いて他の人と遊びに行く事が多いんだ。
僕と一緒じゃつまんないんだろうな…。
深く溜め息を吐き、抱いた枕をもっと強く抱き締めた。

「やっと起きたか?」

ドアの開く音と共に聞き慣れた声がして…僕は布団にくるまったままそっちを向いて。

「…うん。」

茶髪の長身色男がニヤニヤしながら近付いてきたかと思うと…いきなり布団を引き剥がした!

「うわッ!?」

夕べのままだから…当然僕はまだ全裸で…。

「な…佐古!」
「…ヤるぞ。」
「は?え?…えぇっ!?」

そうして僕らは…また身体を繋いだ。


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