K I R I B A N




なんだよなんだよ、あの言い方!
いくら大葉だからって何でも許せるってもんじゃないんだから!

学校からの道のりをプンプンしながら歩き続けて気が付いたらもう駅まで来てた。
一応念のため…そう、念のため!
クルッと振り返って俺を追い掛けて来てやしてないか、な人影を探す…けど。

「…いない。」

まあ、俺が勝手に怒って飛び出して来たんだし大葉には大事な大事な会議が残ってるしね!
…ってまたしても勝手にプンプンしながら俺は寮には戻らずパスモ片手に駅の改札の中に足を進めた。







◇◆◇◆◇







「…と、ゆー訳なのです!」

用意してもらったコーラを飲みながらコーフン気味に話す俺を見つめてくどーが苦笑いをする。
その隣に座ってたお義兄さまは黙ってソファから立ち上がるとリビングのガラス戸を開けて庭に出て行っちゃった。
…すると。

「良ちゃんたら生意気にそんな事言うようになったのね!」
「ヒドーイ!」

…って何故かここに来てた大葉母・和美ちゃんと妹の涼菜ちゃんから大ブーイングがまき起こった。


地元駅から電車に乗った俺はちょっと先にあるくどーとお義兄さまの暮らすマンションにやってきた。
そしたら偶然にも大葉ファミリーのオリジナルメンバーの二人が来てて…さっきの俺と大葉との話をしたら俺よりもエキサイトし始めて。

「芹ちゃん、負けちゃダメよ!」
「そうそうこういう事は始めが肝心なんだからね!」

そう言って拳を振り上げた。
気合いたっぷりな二人を見てたら…俺もなんだか燃えてきて。

「うん、俺頑張る!」

って気合い満点に高々と握った拳を振り上げた。





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