K I R I B A N




柔らかな唇に唇を重ねる。
軽くついばんでまた重ねて…ゆっくりと舌を絡めた。

ボタンを外したシャツを脱がせその柔らかな肌を指先でツッと撫で上げると…胸の突起がキュッと締まり感じている事を告げる。

「あ…ゆぅ…」

それを指の腹で捏ねると…その度小さな身体が震えぷっくらとした可愛らしい唇が何度も何度も俺の名前を呼んだ。

いつもと変わらない行為なのに。
手順だってそう変わんないのに。

なのに…
何故だか今日は見下ろす弘樹の表情が違って見える。

「ひろ…なんか違う。」

首筋にキスをして華奢な身体をキツく抱く。
開かせた膝の間に体を入れ、感じて張り詰めてる可愛い弘樹のを扱きながら胸の突起を少し強めに噛んだ。

「あッ!ん、…んっ…」

ビクンと大きく震え溢れ出る量が増す。
ホント…セックスする時だけはドMなんだから。

俺しか知らない、俺だけの秘密。

そんな事さえ忘れていた自分に愕然とした。
毎日抱いてたハズなのに…俺は…。

「なんか…久し振り、だね…」

組み敷いた弘樹が紅潮した頬で色っぽく笑う。

「なにが…?」

俺の首に細い腕を巻き付け力を込める。
引き寄せられた唇にそっとキスをくれてから、俺の恋人は少し大人びた表情を見せて。

「誰の目も…気にしないで、エッチすんの…」

そしてまた、キスをくれた。

ああ…そうか。
そうかもしんない。

確かに離れに部屋を用意してもらってるけど…あそこは完全アウェーなわけだ。
だからどこか気が抜けないというか…落ち着かないというか。

「久々なんだから…ちゃんと気合い入れて、抱いてよ、ね?」

そう言ってまたキスをしてこようとする唇に今度は俺からキスをして。

「おう!覚悟しろよ?」

見下ろした弘樹は大きく二度頷き嬉しそうに笑った。





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