K I R I B A N




伸ばした腕を大葉の首に回してギュッとしがみ着く。
そうでもしてないとその激しさに振り落とされそうで。

「ん、りょ…っあ!」

「せり…っ…」

これでもかってくらいお互いを強く抱き締めてシツコイくらいにキスをし合う。
それでも…まだ全然足りない。

「もっと…」

開いてる膝にグッと力を込めて"欲しい"ってアピール。
数え切れない程シてやっと出来上がった俺達だけのコミュニケーション。
それが伝わってエッチのスピードが早く強くなると俺は…嬉しくてそれだけでイッちゃいそうになるんだ。

「せり…お前熱い…?」

不安げな大葉の声にキツく閉じていたまぶたを開く。
確かに…クラクラするし身体も熱い。
でもきっとこの熱さは。

「キモチ良くて熱…りょ…チューして…」

ねだってすぐに降ってくるキスの雨。

ホラ…やっぱり。

熱い身体がこの上ないくらいに熱くホテって…。

「りょ…イ…くぅ…!」

俺は…一人でイッてしまった。
荒く息を吐く身体にたくさんのキスをしながら俺の大事な大葉がエッチを続けてて…俺は…その優しい顔を見つめながらゆっくりと意識を手放した。






◇◆◇◆◇





「……り、…芹…!」

名前を呼ばれてまぶたを開くと…そのすぐ目の前に大葉の不安げな顔があって。
俺は何度か瞬きをしてから愛しい人に向かって両腕を伸ばした。

「大丈夫か!?」

その腕を迷わずグッと引き抱き寄せてくれる。
そんな大葉が…俺は好きで大好きで堪らない。

「うんダイジョブ。好き…りょー…。」

意味が繋がんないなあ…って思いながらも好きだから好きって言って何が悪い!みたく開き直って大葉を見上げる。
すると大葉は…俺の気持ちが伝わったのかクスッと優しく笑って俺のおデコにそっとキスをしてくれて。

「俺もだ、太一。」

いまだにたどたどしい呼び方で俺の名前を呼んで頬を赤くした。

なんか…。

「なんかスゴく幸せ。」

腕に包まれ胸の中で目を閉じる。
すると俺の髪を長い指で梳きながら。

「熱…下がったみたいだな?」

そう言ってまたおデコにキスをくれた。
そう言えば…あの変な熱さもだるさもない。
それどころか…なんか、スッキリ?

目をパチクリさせて大葉を見上げると…大葉もまた俺を見下ろしてて。
なんとなく二人して笑っちゃった。

「きっと、りょーの薬が効いたんだよ!」

意味深な俺の発言に顔を真っ赤にする大葉。
半分冗談だけど…大葉が俺の全ての源になってるのは間違いない。
…だから。

「俺がケガしたり病気したらずっと側にいてよね?」

そう言って笑う俺をギュッと抱き締めて…俺の大事な恋人は。

「その前にケガも病気もさせないように気を付けるよ。」

ハッキリとした声でそう言いまた優しく笑った。









‐END‐


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