K I R I B A N





土曜日の昼下がり。
いつもみたく、大好きな大葉とのラヴラヴな時間をイチャイチャしながら過ごそうとしていた……ら。

『すまない。多田さんに呼ばれたから少し待っててくれ。』

…って言われておでこにチューしてもらった。
そのまま食堂に移動してお気に入りの窓際の席を一人で占拠して…。

「…遅い。」

壁に掛かってる時計をガン見して知らないうちに尖んがってた唇を慌てて直した。

「もー…どこが少し!?三十分も経ってるじゃんー!」

誰もいない食堂に拗ねた俺の声が響く。
…こんな待たされるんなら無理にでもついてけば良かった!
そう思ったら…すこぶるデッカい溜め息が出ちゃった。

「あれ?芹、何してんの?」

一人でブーたれてた俺の耳に聞き覚えのある声が届いて…その相手を確認もしないで立ち上がると猛ダッシュでそっちに走ってく。

…そして!

「春日部ぇーっ!!」

やっぱり本人だった俺の親友の春日部に抱き着いた。

「なになに…どぉしたのさ??」

頭を撫でてくれる春日部を見たらまた唇が尖んがっちゃって。
そしたらそれを横から伸びてきた手がギュッと摘んできた。

「む゛ーっ!?」
「芹公のクセに俺の弘樹に触り過ぎだっつの!」

その手の主は…予想通りやっぱり柊だった。





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