K I R I B A N
A
髪を撫で頬にキスして…唇を重ねる。
「もらったんだけどさ…どんなモンだか試してみたいじゃん?」
「…使ったら…どんなになっちゃうの?」
「精力増強だろ。」
サッ…と智の顔色が変わった。
自慢じゃないが俺は割と精力がある方で。
そんな俺の精力が更に増強…って考えて軽くビビってんだろう。
「…どうしても…試したいの?」
「ああ。」
そう答えた俺の意思が変わる事はない。
黙り込んだ智が小さく頷き、不安気に俺を見つめて。
「…ちょっとだけだよ?」
「試しだから…ちょっとでイイよ。」
手中の瓶のフタを外すと甘い香りが漂ってきた。
「…取りあえず一滴でいいな。智…舌出して。」
「え…こう?」
薄く開いた唇の間から少しだけ舌をのぞかせる。
その仕草がスゲェ可愛くて…舌を絡めとり深く貪った。
「…ッ…もぅ…!」
「あまりにも可愛くてついしちまった。」
赤くなった頬にキスして…指先に落とした雫を舌先に軽く乗せる。
それを口の中に収めると…智が眉を寄せた。
「…苦い。」
「そうか。即効性らしいが…なんかキた?」
「ん…まだ何とも。」
そう言って俺の膝から立ち上がると、智はキッチンに戻りまた皿を洗いだした。
[*←前n][次n→#]
[戻る]
無料HPエムペ!