K I R I B A N






…全く…なんでこんな事になっちまったんだ。


俺の肩に担がれたまま手足をバタつかせる楓を横目で見て溜め息をひとつ吐く。
学校を出てひたすら歩いてる間中楓は初めて見る程に笑い…。

「あっ!さこーっ!アレアレ!アレが飲みたいぃ…!」

…なんて自販機の前で大騒ぎをしたり擦れ違う若奥さんが抱っこしてる赤ん坊をあやしたり…と、なんともはや…。

駅横を通り過ぎ寮へ向かうなだらかな坂を上がり…やっとの事で部屋に到着。
担ぎ上げてた楓を俺のベッドに下ろした。

「…ったく…このヤローめ。」

「なんで怒ってるのぉ?さこぉ…?」

真っ赤な顔に潤んだ瞳。
奥部屋にいた時と変わらないエロっぽい表情に…連れて帰ってきて正解だったと確信した。

すると…
ブレザーの内ポケに入れていた携帯が震え、俺サマからの着信を告げる。
横たわる楓に背を向けて携帯を耳に当てた。

「…ハイ、今着きました…全く本気で勘弁して下さい、よ…ッ!?」

驚きで声がうわずる。

俺の背中に抱き着いた楓の手が…股間を撫で上げズボンのベルトを外し始めて…。

「あ、なんでもないです…ハイ、じゃあよろしくお願いします。」

そう言って通話を終えたものの…最後の方での俺サマの含み笑いにこの状況がバレた事を感じて溜め息を吐いた。

「ね…さこぉ?…もぉ、こんな…だよ?」

開かれた制服のズボンに手を入れ下着越しに俺のを触る楓の手首を掴む。

「んなの…当たり前だろうが。」

好きな奴に触られて勃たねぇ奴なんていねぇだろうが。
そんな説明なんてする間もなく、引きはがした小さな身体をベッドに押し倒して…。

「さ、こ…?」

「…ったくこの酔っ払いが…。」

俺を見上げる…エロ気満点な楓の柔らかな唇にキスをした。





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あきゅろす。
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