K I R I B A N
F
ダラダラと購買に居座るヤツラを追い出し、やっと智と二人きりになった。
「さ、帰ろ?」
振り返り微笑む恋人を抱き寄せ、つれない事を言う唇に唇を重ねる。
「お前さ…もうちょっと『俺のモノ』の自覚を持てよ。」
「…なに…急に?」
キョトンとする瞳を見つめまぶたにキスをする。
「お前が笑うと相手が勘違いするから、いつも無表情でいろ。」
「拓真…話が見えないんだけど?」
「あー…。」
ニブい。
自分のキレイさを…自覚してなさ過ぎだ。
そんな顔で見つめられたら…手ェ出したくなるだろが。
俺だけならまだしも…どっかの誰かが、なんてのはゴメンだ。
「とにかく、油断すんなよ!…身内も信用出来ねぇからな…。」
ぼやきが入ってしまう。
「良く分かんないけど…俺は『拓真のモノ』ってちゃんと自覚してるよ?」
そう言って…俺の首に腕を回した。
「…俺がキスして欲しいのも、抱いて欲しいのも…拓真だけだから。」
細い背中を両腕で抱き柔らかな唇にキスをした。
唇が離れ…緩く笑う智にキた。
モノにストレートに反応して…すでに完勃ち。
「…ヤベ。」
「なに…あっ。」
智の手の平を俺のに導き…耳元に唇を寄せて。
「…今夜は…止まんねぇかも。」
頬を赤くして慌てる智の唇に…キスをした。
‐END‐
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