K I R I B A N
B
「浮気してなかった?」
「はっ!?なに言って…」
文句言おうと開いた唇に拓真の唇が重ねられた。
「…ん…」
差し入れられた舌が早急に絡まり…キツく抱き締められる。
キモチ良くて…伸ばした腕を拓真の首に回してしがみ付く。
絡む舌からは…いつもより濃く、タバコの匂いがする。
…イライラしてタバコばっかり吸ってたのかな?
唇が離れて、もう一度重なる。
「拓真…帰ってくるの、明日のお昼過ぎじゃなかった?」
「高速とばして帰ってきたのにそれかよ。」
「違うよ…あッ!コラ!」
抱き締められたまま首筋にキスされる。
「訳わかんねぇテキスト渡されて、終わったら帰ってイイっつーからさ。」
スウェットの裾から拓真の指が侵入してきて、指先が肌の上を滑ってく。
その動きのイヤラシさに…身体が震える。
「連絡くらい…くれれば…いいのに。」
「その時間が惜しい。」
たったの数分くらいだろうにね?
ホントに…困ったヤツ。
なんて思いながらも結構…嬉しい。
着てたスウェットが上げられて、胸に拓真の唇が触れる。
突起の尖端を舌で舐め…歯先が当てられた。
「あ…ッ!」
壁に身体を押し付けられ…俺は…拓真に強くしがみ付いた。
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