K I R I B A N
D

頂上からの景色を十分に堪能して軽く食料を買い込み車に戻った。

「キレイだったね。」

可愛い顔に満面の笑みを浮かべる。

「だろ?あそこからの景色は格別だからな。」

そう言って薄皮まんじゅうを頬張った。

「約束…守ってよ?」

「ああ。」

頂上から下りのエスカレーターに乗った時…
『俺を…離さないで?』
そう言った智を抱き締めた。

意外と…そう言うの気にするんだな?
初めて知った智の一面に顔がニヤける。

「…なに。」

「ん…可愛いなと思ってさ。」

唇にキスをすると…頬を赤くした智が俺を見つめて。

「外で…キスしないで。人が見てたよ?」

更に赤くなる。

その前髪を指先でかきあげて。

「見せときゃイイ。俺は全然平気だし。」

「た…」

開きかけた唇を唇で塞ぎゆっくりと抱き寄せた。

「外じゃなきゃイイんだろ?」

「…バカ。」

何度もキスして何度も身体を重ねてるのに…未だに恥じらう姿が愛しい。

「さて…行きますか。」

「まだどっか行くの?」

目を丸くして驚くけど…まだ昼をちょっと過ぎたトコだぜ?

「俺的には…宿泊したいんだけど?」

どうせ明日も休みだし。
そう思いながら車を発進させた。


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あきゅろす。
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