K I R I B A N
D
部屋に入るなり大葉に抱き締められて、キスして…気が付いたらベッドに押し倒されてた。
「お…ぉば…?」
「…芹…」
学指コートのボタンが外され…ブレザーとシャツの前も開けられて冷たい空気に晒された胸に、大葉の唇が触れる。
それだけで…感じちゃうんだ。
「芹、ごめん…俺…我慢できない。」
いつもと違って焦ってるみたいに見える大葉に胸が高鳴る。
こんなに俺を求めてくれるなんて…素直に、嬉しかった。
「俺も…我慢できない。もっと俺を欲しがって?…おおば…」
ギュッ…って抱き締められて首筋に舌が這わされる。
その感覚に身体が震えて熱くなって…伸ばした指先で大葉のコートを脱がせにかかった。
布越しじゃない…大葉の肌が恋しいから。
「ごめん…。」
小さな声が耳元で聞こえて俺の手に大葉の手が重なる。
「焦り過ぎだな…。」
重なってたぬくもりが離れて…残された俺は寒くて自分で自分を抱き締めた。
そんな俺の上に大葉の脱いだ学指コートがかけられて…本人はベッドを降りてヒーターの電源を入れた。
「おおば…?」
身体を起こしてその後ろ姿を見つめる。
「焦る事はないんだよな…今日は…ずっと一緒にいられるんだから。」
振り返った大葉はいつもより優しい顔してて…きっと…抱き締め合えなくて不安だったのは、大葉も一緒なんだなって分かった。
「うん。今日はゆっくり…ずっと抱き合ってよう?」
見つめ合って笑い合って…ゆっくりとキスをし直した。
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