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Q ―柊SIDE―

窮屈な電車の移動を終え地元の駅に到着。

「俺達はココで。」

改札を出るなりボスがそう言ってヒメを抱き寄せさっさと駅ビルへ上がるエスカレーターに乗っかり…見えなくなってしまった。

何をそんなに急いでいるんだか?
そう思いつつ…真っ赤な顔を俯かせてたヒメを思い出し野暮なツッコミをやめて苦笑いをした。

「じゃあ俺達もここで。」

横にいる弟と芹公がそう言って歩き出し…。

「ワリィな…俺達もここでドロンだ。」

佐古もまた西野の手を握って弟達とは逆の方に向かって歩き出した。

「マジ…?」

まだ時間は全然早いじゃんか!
せっかくみんなが揃ったってのに…もう解散とか言っちまうのか!?

ヤツラを呼び止めようとする俺の手を…弘樹がやんわりと握る。

「ひろ…?」

「今日は一杯遊んだから…後は恋人達の時間だよ?」

見下ろした弘樹がいたずらっぽく笑いウィンクしてよこす。

そうだな…確かに今日は気合い入れて遊んだ気がする。
だから今からは…愛する恋人とのホントの意味でのデートの時間、になるんだよな?

遠ざかるヤツラの背中に向かって…。

「お疲れ!またな!」

そう声をかけた。
何時間かしたら寮でまた顔を合わせるのかもしんないけど、な?

そんな俺の声に振り返ったヤツラが笑いながら手を振って。

『また一緒に遊ぼう!』

口々にそう言い人混みの中へと消えて行った。

「ゆう…?」

俺の手を握ってた弘樹の手に少し力がこもり…。

「さ、僕らもどっかにバックレようよ?」

そう言ってニッコリと笑った。

「よっし!どこ行く?」

「ゆうはどこがいい?」

ギュッと手を繋いでゆっくりと歩きだす。

「俺は…ひろとならどこでもいいよ!」

仲間と一緒に歩くのもいい。
…けど、歩く俺の隣りにはやっぱり弘樹にいて欲しいと思う。

見つめた恋人が微笑み…その手をギュッと握り直して俺達のデートが始まった。

―END―



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あきゅろす。
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