K I R I B A N
P ―智SIDE―
冷たいドアに手を着いて良介達の話を聞いていた。
相変わらず初々しい二人とそれをひやかす柊と佐古のチームワークの良さも俺的には微笑ましい。
だってそこでアイツらが言い過ぎたら…。
「ゆう!佐古!いい加減にしろっ!大葉が困ってんだろ!」
ゴンッ!
…って音がして同時に呻き声が聞こえる。
度を越えたヤツラに春日部からの制裁が下されたらしく静かになる。
なんか…いいよね、こう言うのって。
微笑ましく思って緩んだ頬に…柔らかいものが触れた。
「…たく?」
「なに笑ってる?」
ドアのガラス越しに背後の拓真と目が合う。
「ん…みんな可愛いなって思ってね?」
そう言うと同時にのし掛かってきた拓真が…俺の首筋にキスを落とした。
「ちょっ、と…」
「駅まであと二駅。五分ってトコか?」
言うなりコートの裾がめくられ拓真の指がジーンズの前を開き…左手が胸の辺りのボタンを外してシャツ越しに突起に指を掛けた。
「や…っ…。」
「すぐ…イかしてやるから。」
も…信じらんない!
こんなトコでこんな…!
もがくにもがけず…仕方なくコートの袖で口元をキツく押さえた。
「お前の声聞けないのが不満だが…他のヤツに気付かれたくはねぇからちゃんと口塞いどけよ?」
だったらしなきゃいいのに!
だけどすぐ…拓真からの愛撫が始まりそんな思考さえも止まってしまう。
胸の突起が布越しに捏ねられ勃ち上がり…下も…下着の中で扱かれて堅くなってるのが分かる。
こんなトコで…!
分かってるのに身体は逆におかしいくらい敏感に反応を示した。
「すげぇよ…とも?こんなトコでだからコーフンしてんのか?」
低く響く声が耳の中に注ぎ込まれそれがまた俺の羞恥心をあおる。
必死に首を振ってみても…時折揺れる電車の振動にさえ、感じてしまう。
「…イく?」
拓真の声が…俺の最後の理性を引きはがす。
「イ…かせて…!」
ガラス越しの恋人のキレイな顔がイヤラシく歪みそして…拓真の手の中で…限界を迎えた。
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