K I R I B A N
A ―柊SIDE―

部屋の片隅に立て掛けてある姿見の前で…俺の可愛い弘樹がコートのボタンを止め襟元にマフラーを巻いた。

「支度できたよ…って!お前まだそんなカッコしてんの!?」

振り返った弘樹に指指され、のそのそと起き上がり裸のまま立ち上がる。
すると…。
可愛い弘樹が、夕べ何度もしゃぶってくれた俺の股間を見て顔を真っ赤にした。

「も…バカ!パンツくらい履いとけっての!」

ニヤつく俺の顔にオレンジ色のボクサーパンツが投げ付けられる。

「照れた?」

「ばっ…そんなんじゃない!」

真っ赤なまま俺に背を向ける弘樹が可愛くて…この前プレゼントしてもらったそのパンツを履き、後ろからそっと抱き締めた。

「ひろ…ありがとね?」

ギュッと抱き締め頬に唇を寄せる。
チラと俺を見て唇を尖らす仕草が可愛くて…アゴに指を掛け後ろを向かせて、その柔らかな唇にキスをした。

「ゆう…」

「ん…ひろ…なんかシたくなっちゃったな?」

ほんのり色付く頬にキスしてコートの裾から手を滑り込ませ…少しカタチを変えたそこを掌で包み込んで。

「ひろ…エッチしよっか?」

そう言った俺を見上げ可愛い恋人が瞳を閉じた。

すると…。

「春日部ーッ!柊ーィ!支度できたぁ!?」

ドンドンッ!…とドアが叩かれ外から芹公のノーテンキな声が聞こえた。

「…くそっ!」
「まぁ…楽しみは後で、ね?」

見つめ合って…もう一度キスして、尚も叩き続けられてるドアを見ながら苦笑いをした。


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