K I R I B A N
B
温かい腕の中で大きく溜め息を吐いて…ゆっくりと顔を上げた。
「ひろ…ゴメンね?」
降ってくる声に眉を寄せればその眉間にそっとキスしてくれる。
それだけで…今まで言ってたワガママが急に恥ずかしくなってしまい目を逸らした。
「…弘樹?」
「僕の勝手なヤキモチだもん…お前が謝る事ないよ。」
アゴに指がかけられ前を向かせられて…唇に温かな唇が重なる。
「妬いてくれたの?」
「そりゃ妬くよ!お前は…ゆうは僕のだもん!」
そう言ってしまってから慌てて口をつぐみ上目遣いにヤツを見れば…
少し驚いた表情の祐一郎のキレイな顔が徐々にデレっとしたものに変わっていって。
「嬉しいよ。」
「…なにが!」
身体に回された腕に力がこもり、僕の首筋にヤツが顔を埋めた。
「妬いてくれるなんて…男冥利に尽きるね?」
「はぁ?なに勘違いして…!」
「んー…ひろ。」
いきなりズボン越しに僕の股間を掌で包み動かし始めて…慌てて身体を離そうと試みた。
…けど!
「あんまり可愛い事言うから…ヤりたくなっちゃったよ?」
「え!ちょっ…このっ!」
ジタバタ暴れる身体を抱き込まれて愛撫されて…好きな人にそんな事されて感じないヤツなんて、いない。
「っ…ぁ…ゆう…!」
「も、堅くなったね?」
言うより早くベルトが緩められズボンの前が開かれて…
「あ…ッ!」
勃ち上がってる僕のが引き出されて…身体を屈めたゆうに咥えられた。
「…ン…はぁ…ッ!」
熱い舌が動く度ぞくぞくして…ゆうのひとつひとつの行動が僕から思考を奪ってく。
「い…れ…」
「…なに?」
分かってるクセに…ゆうのヤツは知らんぷりして僕を高めていくんだ。
「も…挿れて…!」
我慢できなくてそう言った僕を見上げ…祐一郎が満足げに笑った。
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