K I R I B A N
E
背後の壁に身を預ける華奢な身体を何度も突き上げる。
場所が場所だけに、智の掠れた喘ぎ声をキスで押さえながらのセックスは…ジレるけど、ハマる。
「…ッ…ぅ…」
感じ易い智は、俺の動きに併せて洩れる声を必死に押し止どめるかのように積極的に舌を絡めてくる。
それが…求められてるようで嬉しいなんて俺も結構イタイ。
離した唇を耳元に寄せ、耳たぶを軽く噛めば抱き上げてる身体が大きく震える。
「た…くッ…」
小さく囁くような声で俺を呼ぶ。
「…なに?」
荒い息遣いが智の快感をそのまま表してるようで…熱いナカにいる俺のモノも自然とデカくなった。
「い…ッ…あぁ…ッ…」
「何?キモチイイのか?」
何度も何度も頷く智の唇を塞ぎ突き上げるスピードを上げる。
その度、壁に掛けてあるハンガーがカタカタと音をたてるが…そんなのはシカトで。
俺の首に回る腕に少しずつ力が入り…そして、智が限界を迎えた。
瞬間、ナカをキツく締め付けられ…俺は温かな智のナカに熱を注ぎ込んだ。
セックスが終わった後も抱き合ったまま唇を重ね…智との至福のひと時に浸る。
ここがどことか何がどうだなんてより…こうしてお前といられる事に幸せを感じる。
「智…」
唇に触れるだけのキスをする。
「もう…バカ…。」
さっきまでのイライラが嘘のように穏やかになり…見下ろした智が、真っ赤な顔で恥ずかしそうに笑った。
頬にキスして、額にキスして…耳たぶを軽く噛みながら。
「…愛してるよ…。」
ますます赤くなった可愛い恋人を見つめて…もう一度キスをした。
―END―
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