K I R I B A N
B
飯を食い終わり、シンクの前で智と芹沢が並んで後片付けをしている。
笑い声上げたりたまに吹き出したりしながらいる二人は、どっからどう見ても普通の男子高校生で。
普段、教室でもこんな感じなのか…と思い描いてニヤけたりする。
俺といる時の少し大人っぽい姿もいいが…たまにはヤンチャ気味な智もいい。
まぁ…どんな姿でも智は智だからいいんだが。
「さてと…じゃあ送ってくよ?」
片付けを終えた智がそう言うとビックリしたように顔を上げた芹が。
「えぇっ!泊まっちゃダメなの!?」
「はぁ?ダメに決まってんだろ!」
思わずツッコミを入れてしまう。
なんでイキナリ泊まる事になってんだよ!
つーか…禁欲状態でそろそろ下半身が限界だっつの。
「ねぇ…久遠?」
「え…と…。」
甘えた声で芹のヤツが智にそう聞き、困った顔した智が俺に視線をよこす。
「…ダメったらダメだ。」
こんな状態でお預けくらうのは…マジでキツい。
智を抱きたくて堪んねぇのに、芹がいるからって拒まれ兼ねねぇからな。
「えーっ!ホントにホントにダメ?」
「いや、マジで無理。つかお前も頑張るな?」
食い下がる芹沢を見下ろし…大きく溜め息を吐いた。
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