K I R I B A N
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月に一度のつまんねぇ教職員会議が終わり、マンションの駐車場に到着した今はとっくに七時を回ってる。
今日はバタバタしまくりだったから昼はおろか放課後でさえまともに智に触れてない。

すげぇ…智不足だ。

けったるい体を引きずりエレベーターで一気に上がり…部屋の前で一呼吸おいてからチャイムを鳴らした。

カチャン…
鍵が外れて勢いよくドアが開き…

「お帰りなさぁい!!」

…あれ?

「お疲れさまでしたぁ!」

ちょっ…なんだ?
目の前にいるのが芹沢に見えるのは…俺だけか?

「…芹…?」

「はいっ!お邪魔してまーす!」

「お前…何で…」
「くどー!ニイサン帰ってきたよーっ!」

俺の質問が終わる前に、ヤツは風呂場に向かって走って行った。

…相変わらずだな。

部屋に入りノートPCを繋いで財布と鍵をテーブルに放り投げる。
シャツを脱ぎながら風呂場に移動して中を覗き込んだ。

「あ、拓真!お帰り。」

スポンジ片手に浴槽を洗ってた智が振り返りやんわりと笑う。

「ただいま。」

近付いてきた腕を掴んで引き寄せ、柔らかな唇にキスをした。

「…やべぇ…」

軽いキスしただけなのに…コーフンして体が震える。

「…すげぇ…ヤりてぇんだけど?」

見下ろした智にもう一度キスしようと顔を近付けた瞬間…!

「ね、久遠!冷蔵庫のアレって麦茶?」

背後から天然コゾーが声を掛けてきた。

「え、あ…あれはウーロン茶だよ。」

「ん、ありがと!」

そう言って足音が遠のいてく。
…なんか落ち着かねぇ。

ジッと智を見つめれば…困った顔して笑って。

「良介も会議で遅いからって遊びにきてくれたんだよ。」

「…追い出すか。」

「手荒な事はしないで?せっかく遊びにきてくれたんだしさ!」

"ね?"なんて念押しされりゃ…仕方ねぇ。
晩飯食わしたらソッコー車に乗っけて良介んトコに返品しに行く。

「今日の飯、なに?」

「芹沢が好きだって言うからハンバーグだよ?」

しかもお子様メニューかよ!
チッ…と舌打ちをひとつしてから。

「俺も手伝うから早く飯にしようぜ?」

キョトンとする智の額にキスをして…

「芹をさっさと帰して…もっとお前を抱かせてくれ。」

頬を赤く染めた智が恥ずかしそうに俺の胸に顔を埋めた。


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あきゅろす。
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