K I R I B A N
「全てを…」C
柔らかな入口を指先で開き傷付けないようゆっくりと俺のを埋めていく。
「ん…ぁ…」
何度こうして身体を繋いだんだろう?
それさえ覚えてられない程抱き合っているってのに…いつ抱いても胸がドキドキする。
「…智…」
「た…く…」
名前を呼ばれるだけでも身体が熱く高ぶる。
お前が俺を…濡れた瞳で見つめるだけでイきそうになる。
俺のエゴでがんじ搦めにしてるのも分かってるけど…どうしようもない。
「…愛してる…」
言葉なんかじゃ伝えきれないくらいに。
「たく…ど…した…?」
「…え?」
震える指先が俺の頬に触れて。
「なんか…辛そうな、顔…して…る?」
それで何で…お前が辛そうな顔するんだよ。
バカだな…
いや…
バカなのは、俺か。
「お前のコト愛し過ぎてイカれてんのかも。」
「…バカ…」
やんわりと笑った頬にキスして唇を重ね…柔らかな感触を味わいながら緩く舌を絡めた。
リアルに響く水音が下半身を刺激する。
細い腕が俺の首に回されグッと引き寄せられた。
重なった唇の隙間から洩れる声を逃さないように貪り尽くし…繋がってる身体をゆっくりと動かし始める。
「ん…ッ…ぅ!」
唇を離して首筋に吸い付くと薄く開いたまぶたから淡いブラウンの瞳が覗き…柔らかく溶けた。
「たく…俺…たくが…好き…。」
息も絶え絶えにそう告げる可愛い恋人を強く抱き締めた。
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