K I R I B A N
「決心」A
寝起きにエッチして軽くシャワー浴びて…気怠い身体のまま着替えを終えてから佐古の部屋をノックした。
「んじゃ行くか。」
見上げた佐古は…やっぱりイイ男だ。
こんな人が僕のカレシだなんて…未だに信じられない。
「どうした?ニヤニヤして。」
「ん?何でもないよ!」
寮を出て坂を下りながらする他愛のない会話に幸せを感じちゃったりして。
…惚れた弱み、だよね。
「ね、どこに行くの?」
「ファミレス。」
「…え?」
ファミレス?
駅前の、かな?
…どこかに行くんだって思ってたから何となくテンション下がったけど。
でも…佐古が一緒だったらどこでもいいや。
自然と頬が緩んむ。
不意にキュッと右手を握られ驚いて隣りを見上げた。
「なんか…今日の楓スゴい可愛い。」
「な、に…ッ?」
余裕な笑顔と一緒に頬に触れた、唇。
そしてすぐに僕の唇にも触れた。
「今すぐヤりたいかも。」
「…無理!」
絡み付くヤツの腕を慌てて解いて二、三歩後ずさる。
「照れんなよ。」
「照れてませんから!…てかこんなトコでそんな…」
しどろもどろ。
あー…もう!
佐古はホントにマイペースだから困る。
僕を見下ろし佐古がやんわりと笑った。
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