K I R I B A N
@
「ホラ…薬飲んで?」
困った顔してる智を見上げ…渋々口を開ける。
変に赤いカプセルを入れられ…口元にコップが近付けられた。
「…拓真…口開けて?」
黙ってジッと見つめてると…諦めたように溜め息を吐き、智がコップの水を口に含む。
そして…俺の唇に唇を重ねて開いた隙間から口移しで水が流し込まれる。
なんとかカプセルを飲み込むと、離れようとした智の頭をグッと引き寄せた。
「…ん…」
唇をこじ開け舌を滑り込ませて智のを絡めとると…久々のその感触に体が震える。
土日を目前にした金曜の夜から…迂闊にも風邪をひき寝込んでいる。
つっても…
一晩爆睡して、かいがいしい智の看病もあって…さっきシャワーを浴びたらもうだいぶ調子も戻ってきたみたいだし。
ま…その内治るだろ?
舌を解放して唇を離すと…可愛い恋人は顔を真っ赤にして慌てて後ずさった。
「…なんだよ。」
「…バカ…!」
潤んだ瞳が…また一段と色ッポイ。
モチロン…すぐさま俺のモノもそれに反応する。
「熱下がったからって無茶しないで?今が一番大事なんだから…。」
「じゃ…添い寝してくれよ。なんもしねぇからさ?」
頬に手を添え…揺れる潤んだ瞳を見つめた。
[*←前n][次n→#]
[戻る]
無料HPエムペ!