K I R I B A N
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学校からの帰り祐一郎と一緒に駅ビルに寄った。

今朝『ジーマニ』からのメルマガが届き僕の大好きなLevi'sのジーンズが入荷されたらしく、ウキウキしながら店の前に到着。

「いらっしゃい春日部くん!」

入口付近にいた奏多さんがシャツをたたみながら笑顔で出迎えてくれた。

「ちわ!メルマガ読んで寄ってみました。」

「春日部くんが一番乗りだね!」

サバサバしてるこの人とは結構気が合う。
奏多さんに会うのも『ジーマニ』にくる楽しみの一つなんだ。

…と。
あれれ?

「…祐一郎?」

一緒に来たハズの祐一郎の姿がどこにも見あたらない…?

「春日部くん?」

「ごめんなさい奏多さん…連れが居なくなっちゃって…。」

そう言いながらも目だけはあちこち動かす。

「スグ戻りますから少し待っててもらえます?」

「いいよ大丈夫!待ってるからね!」

いつもながらのテンションの高さに苦笑いして…来たルートを戻る。

おかしいなぁ…確かエスカレーター乗る時までは僕の後ろに居たハズなのに…?

そう思い、下りのエスカレーターに乗ろうとして足を止めた。

見下ろした先に…見知らぬオンナと話をしてる祐一郎の姿があった。


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