K I R I B A N
F -弘樹SIDE-
「俺ね…大葉といつも一緒にいたいし、いつだって…シたいって思ってるんだ。」
顔を真っ赤にしてそう告げる芹沢を見つめて…胸にチクン、と小さな痛みを感じる。
「春日部は…どのくらいのペースでシてるの?」
「…え…と。」
そう真剣に聞かれると…なんか凄い照れちゃうんだけど。
「…ほぼ毎日。」
「エーッ!」
途端にシュンとなる。
こういう素直なリアクションを見て、大葉も久遠も芹沢を「可愛い」と思うんだろう。
手を伸ばし柔らかい髪に触れて頭を撫でてやる。
「まぁさ…なんつか、ソレは個人差があるからね。」
「…うん。」
「ニイサンなんてもっと凄いみたいだし。」
「エェッ!?」
目をむいて驚く芹沢に思わず笑っちゃう。
「笑いごとじゃないんだよー?」
「いや…何かさ。」
やっぱり芹沢って素直で可愛い。
しかし大葉兄弟…。
どうやらニイサンは絶倫らしいから、精力はみんなニイサンが持って産まれたんだな…って思ったらちょっと笑える。
「俺に魅力ないのかな?」
深い溜め息を吐く芹沢の頭に乗せた手をワシワシと動かして髪をグシャグシャに乱した。
「んな事ないよ?芹沢は十分、魅力的だよ。」
そう言って笑ったら…気持ちも楽になった。
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