K I R I B A N
D
気怠い身体をベッドに預けたまま腕枕の主をチラと見上げた。
「…どした?」
やんわりと笑う拓真の右手が、撫でてくれてた髪から離れて頬に触れる。
「ん…別に。」
何だか妙に恥ずかしくて暖かい胸に顔を埋めた。
頭上で小さく笑った拓真の指がまた俺の髪を撫で始める。
激しいセックスした後のこのまったりな時間が…俺は大好きなんだ。
…激しく求められるのも好きだけど、こうして拓真に抱いててもらえるのも比べられない程に好き。
拓真とこうして一緒にいられるのを…とても幸せに感じるんだ。
「最近また腰がやらしくなったな?」
髪を撫でてくれてた右手が俺の尻に触れる。
「や…やらしいって…?」
見下ろす拓真が口の端を上げやらしく笑って…。
「見てるだけで…ナカに入れたくなる。」
耳元に寄せられた唇からそんな言葉が注がれ一気に顔が熱くなった。
「も…入れるとか…そんなリアルな…」
「じゃあなんて言うんだ?」
「…え…?」
なんて…って言われても困るよ?
あんまりボキャブラリーないんだからさ…。
「答えらんねぇんなら…入れるぜ?」
「えっ?ちょっ…!」
バタバタする腕を押さえ込まれてキスされて…。
「ン…ッバカ…!」
「愛してるよ、智。」
そう言って笑う拓真の顔を見上げて、やっぱり幸せだなぁ…と思う。
そんな一日だった。
―END―
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