愛のカタチ/1.5
E‐良介SIDE
会議が終わりいつものように他の委員長と他愛のない話をしていた。
するとその相手の視線がチラと横に向けられ、からかうような表情を向けられて…何事かとそっちに顔を向けると。
「芹!」
会議室の入口辺りで春日部と話をしている俺の可愛い恋人の姿があった。
数時間振りに見る姿に思わず頬が緩む。
すると、見つめた先の恋人は俺を見つめ返して緩く笑うと…なぜか春日部の手を取りその場から走り去って行った。
「え…?」
驚きに声も出ない俺の肩にポン、と手が乗せられ我に返る。
溜め息と共にその主が。
「お前が来期も総委員長やるって事、芹に言っちまった。スマン、許せ。」
そう言って頭を下げた。
「え?」
「お前の口からがホントだろうに、俺はてっきりもう知ってるもんだと思って…」
「芹にはもう言ってあるぞ?」
そう答えた俺に秦修司はその切れ長な目を丸く見開いて。
「え?だってアイツさっき…」
「そこで問答してるより芹くんを追い掛けるのが先でしょ!」
そんな話の間を割り小松が俺の背中をバン、と平手で叩く。
俺は一度だけそれに頷き芹の消えたドアの先へと走り出した。
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