愛のカタチ/1.5
D
イライラとムカムカと…後なんだろ?
とにかく胸の中は色んな思いでグチャグチャで。
俺はてっきりクラス委員の総委員長はこれっきりだって思ってたし…しかもその継続話を本人じゃなく、秦修司から聞いただなんて。
「なんでっ!?」
会議が終わったみたいだからと会議室に移動してる最中にそんな事思って…つい声を上げちゃって。
そしたら隣にいる秦修司はビックリ顔で俺を見下ろし深い溜め息を吐いた。
「お前やっぱ病んでるだろ?」
返事をしないまま会議室に到着して開けられてるドアから中を覗き込む。
すると…その窓際に俺の知らない誰かと親しげに話してる俺の大好きな人の姿があって。
「…。」
俺は押し黙ったままそんな大葉をガン見していた。
「芹?どした、そんな渋い顔して。」
かけられた聞き慣れた声の方に顔を向けると。
「…春日部。」
「険しい顔してんね…てか芹のキャラじゃないだろ。」
そう言って春日部が俺のオデコを人差し指でツンツンと突いた。
「ははぁん…さてはまた愛しい大葉が他の人と話してんの見てヤキモチ焼いてんの?」
半分当たりで半分外れ。
口を開きかけたとこでやっと俺の大好きな人と目が合い…。
「芹!」
満面のその爽やかな笑顔に頬がデレンとなる。
でも…。
「春日部、ちょっと付き合って。」
有無を言わさず掴んだ春日部の手を引き、大好きな人に背を向けて俺はその場をダッシュで走り出た。
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