ゴキゲンな天使
ゴキゲンな天使


「ヒル魔くん…重い!」

のしかかってきた悪魔を引き剥がそうにも後ろからなので分が悪い。
歩く度にずるずるずるずると、私が蛭魔くんを引きずっている。
非力な私の力では彼を連れてキッチンまでの道のりは遠過ぎる。

「あぁ〜…」
「ちょっ!耳元でため息止めてよね!」

今日の悪魔は少し変だ。気分がいいのか悪いのか。引っ付いては離れて、甘えてみては非道な言葉を投げつけたり。
訳がわからない。
きっとこの行動にだって差したる理由はないんだろうけど。

「もう!本当に暑いし動きずらいのよ!聞いてる?ヒル魔くん!」
「ちゃんと聞いてら〜。キャンキャン吠えるな糞マネ。」
「吠えさせてるのは貴方でしょ!?」

ピーっ!とコーヒーメーカーが待ちどおしいと叫んでる。
キッチンから美味しい匂いが香ってくるのにさっきから私はソコに行けずにいる。

「ちょっ、ほら!ヒル魔くんコーヒー飲めないわよ!」

蛭魔くんにそう抗議して私は声を上げる。

「今いい」
「!?自分が飲みたいって言ったんじゃない!!」

もうどんなに抗議しても彼は離れてくれる気はないらしい。
蛭魔くんの空気から私は悟った。

「もう!何がしたいのよぅ〜」

参ったと白旗を降れば急に世界が一変する。
私は彼の嘲笑を見て、彼の唇を感じた。
淡いキスは、勘違いかもしれないが蛭魔くんの愛情をこれでもかと知らしめた。

「鈍感な奴」

呟いて笑って、なんて卑怯か。

「…嬉しくって死にそう、悪魔さん。」
「地獄は案内してやるぜ?糞天使」

fin.

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070309.



あきゅろす。
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