頂戴よ、ヒネクレ者
頂戴よ、ヒネクレ者


「欲しいなら、欲しいと言え。糞マネ」

ニヤリとお得意の笑みを浮かべて男が掲げたその瞳。策略か、罠の匂いがプンプンしてる。

「別に・・・期待してない」

本気だった。
本当に期待等米粒ほどもしていなかった。一般常識を男に求めるのは最早、ペンギンが空を飛ぶより難しい。

「なら、いらんのか?」

そう言って男が私の目の前にチラつかせた小さな包み。可愛らしいブルーの包装紙に包まれたソレ。私は耳も目も疑った。

「嘘だ・・・」

心底信じられないものを目にしてるのが解る。この男が、私に?それだけで心臓を焼きつくすのは十分だった。

嘘じゃねぇ…。
見上げれば、男の眉間に寄せられた皺が早々に吐き捨てた。なんて不器用か。

「イラナイデスカ?」

普通に渡せばいいものを、意地でも私に答えさせるつもりなのだ。目が手が、これでもかと私を嵌めようとしてる。これはバレンタインの仕返しだろうか?今日になって初めて普通に渡さなかったあの日を後悔した。

ホシイデス。

たった一言がいえない。

いつまで私達は見合ったまま、この不毛な戦いを終えることが出来るのだろうか。

一歩も譲れないホワイトデー。

「どうする?アネザキサン」

 頂 戴 よ

「ヒネクレ者」

fin.

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070315.
1日遅れのホワイトデー小説でした!



あきゅろす。
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