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博士とその弟子
博士とその弟子




博士が言った。

「人間は自然から逸脱している。だから人間は無から有を生み出す事ができる。だが、結局はその有は他の有を無にするものになる。」


「そうなんですか」


その弟子は本棚の本の整とんをしながら、流すように言った。


「そうだとも」


博士はゆったりとした時間を味わうかのごとく紅茶に口を付けた。

その様子を横目で見つつ、弟子は床にばら撒かれた資料を拾っていく。


「ところで、博士。」

「ん?」

「明日の論文はできましたか?」


机上に積み上げられた本と紅茶の染みが付いた真っ白な紙を見て言った。



2008.5.24(Sun)〜7.6(Sun)

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あきゅろす。
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