線をはさむ二人
線の行方
赤い線をはさむ、兄とその弟の二人の会話
廃れた路地裏のような、ゴミ捨て場のような場所に赤い線が引かれている
その線をはさんで、向かって左に兄、右にその弟が座っている
弟と呼ばれる人間が赤い線の先を見ながら尋ねた
「兄さん、この線はどこまで続くの?」
兄さんと呼ばれる人の形をした化け物は真横に引いてある赤い線を見ながら答えた
『どこまでも』
「途切れることなく?」
『途切れることなく』
「本当に?」
『この線をずっと辿って行けば分かるはず』
「・・・僕らが一緒にいられる場所は無いの?」
『そうだよ』
「どこまでも僕らが一緒にいられる場所は無いんだね」
『どこまで行っても。変わることなく』
「・・・いつまでも変わらない?」
『それは分からない。時間は変わるから、何かは変わるかもしれない』
「変わってほしいな」
『あぁ。変わってほしいな』
どこまで続くのか分からない
いつまで続くのか分からない
ただ存在する赤き線
たった一本の線が世界を交じあわせることを許さない
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無知な弟の問いに静かに答える兄さん・・・
チョコよりもくどい。
あっさりだと思ったのに。
ん?無知な弟?どっかにいたな、脳内とかに。
ふふふ、ここにはお前は来させませんよ。
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