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02

「ベル!初詣でいこ!」

「しし、行くか」

貰うもの貰ってルッス姐の美味しいおせち食べて、毎年恒例の初詣でにレッツゴー!

今年はザンザスが着物を作ってくれたので、それを着たまま行くことにした。

「う゛ー、着物いいんだけど歩きにくい!ベル、腕貸して」

「ったく、しゃーねーな」

言葉の割に笑ってるベルと腕を組んで、いつもよりゆっくりと道を歩く。

吐く息が白いけどベルの腕から温かさがジンワリと滲んでそんなに寒くない。

年が明けただけで何もかも新鮮に映るのは私が単純だからかな?









並盛神社には人が溢れ返ってて今年は特に人の出が凄い。

なんかTV局も中継しててちょっと吃驚。

なんとかお賽銭をあげたものの着物着てるせいか人込みに負けそうで。

上手く動けない私の前にベルが出る。何故か手を握られて。

「……ベル?」

「上手く歩けねーんだろ?しし、王子の後ろから着いて来いよな」

いわれてベルの後ろに手を繋いだまま歩けば、ベルが人を掻き分けてくれるので意外とスムーズに歩く事が出来た。

人込みの中を掻き分けるから当然人にぶつかる訳で、前を歩くベルが何度も人にぶつけられても文句も云わないで、私がちゃんと歩けるかどうかを確認しながら進んでくれる。

それが申し訳なくて、でも嬉しくてベルの背中を見て進んでいった。





ようやく人垣を越えてホッと一息。

「すげー人だったな」

「うん、って、ベル!ちっ、血が出てる!!」

振り返ったベルの頬に擦り傷が出来ていて血が滲んでいて……ああ、きっと私と手を握ってたから避けられなかったんだとベルの顔を見て泣きたくなった。

「ごめん……ベル、私」

「は?意味分かんね。なんでお前が謝る訳?」

「だって私が着物着てこなかったら」

「ばぁーか。この人込みだったら服着てても同じだろ」

「だけど……って、イタッ!」

鼻を摘まれて痛さに半泣きになればベルは手を離してくれて。

「こんくらい平気だっての」

余裕かますベルに自分が情けなくて、でも慌ててバックから絆創膏を取り出しベルの頬にペタリ。

クマさん柄の絆創膏なのは許してね、ベル。

「んじゃいくか」

「うん!」

そのままベルの手を取りニコリと笑い、気を取り直して境内を歩く。

後はお守り買っておみくじ引いて帰るのみ。




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あきゅろす。
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