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ラテックスと水滴の相関



・R18の内容なのでそれ以下の方はごめんなさい。
・即興で書いたものなので、見直しもなにもしていない本当に雑なものです、御承知ください。











クーラーのリモコンどこだっけって探す間もなく、すぐに脱ぐからいいだろうだって滅茶苦茶な理論で蒸れる空気を吸い込んだ、いや、吸い込む経路も断続的に断たれる今、息つく間もなく重ねる唇は、私が降らせたり火神が降らせたり。どちらが上だとか下だとかいう、そういう概念は完全に吹きとんだ。気が付いたらはだけていた制服はそこら辺りにちらばって、次第に増えていく触れる肌の面積と、なんにも言葉のない癖に吐きそうになるぐらい甘い空気。たまらなくおいしい。舌先の粘膜が絡みつく感覚、ただ別の動きは触れられて視界が揺れる場所に至って、火神の指先が私に埋まってく。自然と出ていく声では、私は絶対嫌だとは言わない(だって嫌じゃないから)。でももったいないし垂れ流すこともしない、ただ右手の人さし指を噛み噛み耐えていなければ体ごとどこかに逃げてしまいそう。

「大丈夫か、」

って声にふと顔を上げるとまだ全然余裕の男前が、息の上がりきった私を胸へ押しつけて呼吸させるけれども、先の埋められた指先はそのまま、言葉の矛盾に気が付いていないのかこの男は。息を整えながら火神の外耳へ登りそれを舌でなぞると、首元で少し大きく吐きだされる空気にやっぱり興をそそられる。これぐらいのバランスがいい、私ばかりは気に食わないけど奥をもとめる私の中の火神の指先に翻弄されてまた腰が浮く。

小休止、

私の元を一旦離れる全裸の火神の後ろ姿を見送りながら、枕元のペットボトルに手を伸ばす。のどを潤しながらビニールを破る音を聞くこの瞬間は、滑稽ながら割と好き。戻ってきた火神にペットボトルを渡してまたキスから始める、さあどうぞいずこからでも。
見上げる火神があのへんてこな眉をひそめながら、私の下腹部に違和を押しこんでいく。やはり痛い、痛いけど、ゆったり、でも着実に早く動いてく火神はまた吐くんだ、

「大丈夫か、」

って。腹立つ、嘘よ、腹立たないけどいつも私の心配ばっかり。でも余裕なのはちょっとやっぱり、って思って、声にならない声でうなずきながら背中に手を伸ばすと私の掌がびしょびしょになるほどの汗、と、汗。

「汗、かいて、る」
「当たり前だろ」

なんで、とは聞けなかった。私にもそんな余裕ないし、なによりまた唇ふさいで舌でやりあってるから声なんてだせたもんじゃない、本当、ねちっこいけど嫌いじゃあない(むしろこの行為の真髄の気がする)。そうやってしながら火神は私の両耳の横に肘付いて、私のおでこに張り付いた前髪を取り払って笑いながら、「お前も汗かいてる」って言うもんだから、さっきみたいに「当たり前」って返しておいた。
また上体を起こして私の両膝をおさえる大きな手と、離れる唇と、早くなる身体と呼吸と鼓動と、全部が限界値を迎えて白くなる世界に身を任せる。

余裕とか屈辱とか一切なくて、ただ同じだけ汗かいて同じだけ息乱してるから上等、くちびるだけ重ねてまどろんでく。やっぱりこっちが真髄、とか思いながら蒸された空気に溶かされてこの腕の中に墜ちて行く。

手放された意識がもう一度はっきりしたならば、
次は?


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