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君と見た世界は
C
空を飛ぶ竜の夢を見た。
師匠がそれを見て優しい笑みで俺に言う。
「おや、江流起きましたか」
「なんですか、あれは」
巨大な竜は大きな翼で空を飛んで居た。
「神々しいでしょう。神と言われる高位竜ですよ。」
そう言い終わるとちょうど竜が庭に降立った。
大きな身体は近くで見ればさらに大きく見え、鱗は綺麗な濃い蒼と薄い空色が混じっている事が分かった。
「う゛っ……」
大きさから身構える。
「大丈夫ですよ、噛みませんから」
「噛まないってそんな保障があるんですか…?」
爪は鋭いし、なによりキバは歯は鮫の様で並びは馬と同じ。噛まれたら肉がさけるばかりか、骨が砕けるだろう。
「ほら、江流が怖がってるから、反対に怖がってしまってますよ。嫌われたって」
よしよし、大丈夫ですよと竜の頭を撫でた。
竜はおとなしく、瞬きするだけで唸りもしない。
そう思えば、下手な馬よりおとなしいかもしれない。
手を伸ばして触れると冷たく、硬い。鱗がツルツルとしてる。
「"勇騎"、良かったですね。」





「勇騎………」





目を開けると天井。
「三蔵様、良かった…。御築きになられましたか?傷は全部治しときましたよ。」
今まで、タオルを絞ってたのか隣りに洗面器とタオルが水に沈んでる。
「おや…起きたんですか?三日間ずっと昏睡状態だったんですよ。永眠するかと思いましたよ。」
「勝手に殺すな」
「そうですよ、八戒さん。三蔵様も、もう少し休んで下さい。」
布団かけなおす。
「人間ではないとはいえ、三日間、三蔵の側に居たんですよ勇騎さんも休まれらどうです。」
三日間と隣りにと三蔵は隣りの勇騎を見る。
「大丈夫ですよ。」
そう答え笑う。
どうせ死にはしないと言う事だろう。
「僕、紫が心配なので隣りに居ますね。」
今頃二人に揉みくちゃになってるだろう。
大変ですね―と笑顔で出て行く。
全然大変そうに見えない。
「勇騎」
「はい?」
ずっと人間の姿で居たのかと見た。すぐいつも寝てしまって居る。
「ずっと起きてたのか?」
「なんですか、僕は純粋に貴方が心配だったんですよ?」
くすくすっと笑う。
心配と言われるが初めて出会った時の勇騎はそんなモノを感じる者だと思わなかった。
「勇騎寝ろ」
腕を引くと軽い身体は、ベッドの上に投げ出され抱き枕状態になる。
「三蔵様?どうか、したんですか?」
「何でも…ねぇ。黙って寝ろ」
そう言うと静かに、なる。
勇騎は目を閉じた。
近くで見ると長い睫毛に白過ぎる肌。
灰色が混じる髪。
「勇騎起きてるか?」
「寝ろと言ったり、忙しい人ですね。なんですか?」
「何故お前は…旅に同行してる?お師匠様の遺言だけじゃぁねぇだろ?」
何故此処ずっとこの世界で自分を探さなかった事も気になる。
「この旅を最後まで護衛すると、僕の願いを一つ観世音菩薩に叶えてもらう事になってます。」
「願い?」
「えぇ、でも内緒ですよ?あと光明は関係ありませんから」
関係ないと言われてあとは全く思い付かない。
勇騎が観世音菩薩に願ってまで叶えたいモノと考えるとお腹が空かない様にくらいしか出てこなかった。
さすがにそれは言いにくい。
「で、勘違いしてる様で言いますが、此処に……貴方の側に居るのは僕の意思です。」
手を伸ばして頭を撫でられた。
嫌な気分にはならない。
何故かむしろ言われて、すぅ―とモヤモヤしたモノが消えた感覚を覚える。
「お前は俺が此処に居ろと言ったら居てくれるのか?」
「えぇ、三蔵様」
笑う。
綺麗だと思う。
自然に笑ってたり、寝てたり、紫と喧嘩してても、自然でそれが勇騎の素だと思えた。
「三蔵って呼べ、様は要らん」
「三蔵……これで良いですか?」
何か違和感がと少し黙る。
身体を起こして顔を見る。
「三蔵」
笑顔で言う。
その一言がで身体が暑くなった。







「くそっ…なんで何でもなしなんだ!三蔵!そのまま押し倒しヤってやれ!」
「ヘタレ!勇騎一人犯せないのか!」
ドアに二人は顔を付けて話す。
紫と悟浄は苛々しながら聞く。
「でもこれで一歩全身ですよ。」
八戒も参加中。
「サマ付けしなくなっただけだろ」
悟空も参加中。
見守られるていうより盗み聞きだ。
「あ、なんも聞こえねぇ…」
悟浄が言うと紫「寝やがった!」と言った。
「おやおや、ご老人ですね」
「また寝んのか!三蔵の奴眠り姫になる!」
悟空が言うと三人はくすくすっと笑った。
「じゃぁ王子様は勇騎ちゃん?ふははははッ」
悟浄はクルクルの御姫様の髪型になった三蔵を想像し腹を抱える。
そして、そんな声に三蔵は起きない筈もなく。
ドアが開かれて、拳銃を持って、眉間に皺寄せし機嫌が悪そうな三蔵が立って居た。
「「「「ども―。」」」」
四人は笑顔で言う。
「一回死んでこい!」
銃を撃つ三蔵。
「勇騎じゃぁないんだから死ぬって(汗)」
「そうですよ。悟浄と悟空はまだしも」
「「なんで俺等は別!?」」
タフだからと八戒は親指を立て、向ける「
「「八戒!グーじゃぁねぇって!!」
「うるせぇ!!!」

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あきゅろす。
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