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君と見た世界は
A
くぁぁああっと欠伸をした。
空は今日も青いなと馬鹿な事を思う程晴れていた。
さっき、近くに居た蛇を5匹くらい手掴みで掴まえて食べたが、腹がやっぱり減る。
悟空ではないが、腹が減った。
三蔵が寝てる間に怪我を治したり、人間の姿を保ったり、紫に首折られたり、血を吸われたりして怪我の治療とかで力を使い過ぎた。
「人間じゃぁないと…三蔵様は嫌なのかなぁ……」
虫捕り網で雀を掴まえて、右手で握り羽を毟る。
「またエグい事してる。」
紫はブラブラッと片手を枝を握って見て来た。
「だって人間食べたら駄目だって…」
適当に羽を毟った雀を口に入れた。
バキバキッと痛い音が聞こえる。
「お前なぁ…うんで雀や蛇、蛙、鳩、鯉とか魚系………食い過ぎ」
「脂肪分が足りないですよ。」
お腹をさすりながら、唸って悲しそうにうぅ〜と鳴いた。
獣じみてるなと思った。
本当に獣に近い。
「僕…限界なのかな…」
ゴロッと地面に寝転ぶ。
「あ?腹が空き過ぎて、弱音まで出やがったか?」
「三蔵様、可愛過ぎるので抱き締めたくなるんですよ〜VV」
ゴロゴロッと回る。
「あ〜精神汚染に入った」
駄目だこりゃぁと紫は頭を抱えた。
「あぁっ…分かった!雀くらい取って来てやるよ!!」
これ以上オカシクなられたら大変だ。
枝から手を離して、森に入って行く。
勇騎の持ってた虫捕り網を握って入ったが、目に入ったのが、百足や蜘蛛。
(これは…勇騎でも食べないよなぁ…)
草を食べてくれたらラクなのにと緑の物を見た。
石は食べてはくれないだろう。
「紫〜」
「はいはい〜分かってますよ!あ…」
思わず何か掴まえたなぁと思ったら鼠だ。
一応持って行く。
「鼠が取れた。」
「……………。僕は狐扱いですか…」
まぁその掴まえた鼠を見る。
毛がウザいなという感じだろう。
「蛇の方が食べやすいのですがね。」
蛇を敢えて食べるのかと、また頭を抱えた。
痛い音がまた終わると次は滝の中に入って行った。
水の中から出て来ると魚を咥えて這い上がってきた。
「食べる分だけじゃぁなくて、アイツらが食べる分も取っておけよ。人間は狩りは苦手だからな」
「ん―」
口に咥えたまま頷く。
そのまま、最後まで上がらず咥えたまま、また水に飛び込んで行った。
熱処理がいるなと紫は立上がる。
「あ?なんだ?」
町の方から煙があがっている。
「やべ―んじゃぁねぇの(汗)
勇騎!出やがれ!」
そう叫ぶと水から顔を出す。
六匹くらい掴まえて居る。
「今食べていいから、すぐ町に向かうぞ!何かヤバそうなんだ!」
「んっ!!」
待ってと多分言って居るのだろう。
口に魚を入れ込む姿が見受けられる。
「待って下さいよ―!ってか…蟹でかっ!?」
「蟹?腹が減って馬鹿に超がついたか?
………………。
………………。
蟹!?」
すごい大きさな蟹だ。
何故、蟹?
「あれ、式ですよね?」
「感じはな。しかしデカいなぁ」
家より高さがある蟹をマジマジと二人は見た。
「それより三蔵様!」
「お前、似合わねぇよ。」
「何がです?」
不思議な顔して紫を見ると溜め息を付かれた。
「お前が誰かを様付けするの。」
そうなのかと勇騎は首を傾げた。

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