君と見た世界は E 高笑いする男の妖怪。 そのまわりには不味そうな男が積み重なって居る。 勇騎は溜め息。 これでは勇騎も食べない。 「今度はムサい野郎が一人…これじゃぁ勇騎が飢え死にしちまうな。」 溜め息。 血の量減るなぁ―と言いながら。 「って紫!勇騎に食わせる前提!?」 悟空が勇騎可哀相だって!あんな不味そうなのと言った。 「アイツが死ぬのは飢え死にだけ、ってかそれで錯乱起こされたら…俺達が食われる。」 「それは嫌…。」 「てめぇらが裏切り者妖怪…あれ3人って聞いたが…。まぁいい!お前等を始末する!」と威張ったが、紫はシケズラ。 「―おい。ど―思うよ?」 「態度デカい、減点10点」 勇騎が溜め息混じりに言うと「笑い方が下品、減点15点」と八戒も点数を引く。 「なんだ、貴様らバカに「あ!歯が黄色い、減点5点。」 と悟空が笑うて片手の斧を悟浄に投げ付けた。 が、すっと避けて「度胸は合格」とにやりと笑い妖怪ね顔を悟空と一緒にあしげりした。 「な―んだ弱いじゃん」 悟空は一人できたから期待してそんしたと、残念がる。 それにキレたか妖怪は倒れた瓦礫を投げ付けた。 「来る…」 紫の一言で目の前に勇騎が現れる。 そして、火を吹いた。 ドロドロッと瓦礫は溶けて床に落ちる。 「遅いッ!」 勇騎の頭を殴る。 「い―な―勇騎!火吐けるなんて!俺もやりたい!」 「いえ、これは無理があると…思います。」 妖怪はそれを見て驚く。 あの5人は全員まだ人間の姿だ。 まだ強くなる。 「けれど…無理に人間で火を吐いたので…痛いですね。気管が…」 だから痛いではすまない! ボコッと妖怪の腕から刃がとびたす。 「気持ち悪い、不味そう…減点10点ですよ。」 「五月蠅い!お前から殺して殺る!」と向かってきたが、横から三蔵が殴りを入れた。 身体は地面に叩き付けられて、妖怪が呻く。 「倒れ方が無様だ、40点減点。」 「計80点減点ですね。」 足で三蔵は妖怪の顔をあげた。 「お前ごとき刺客をよこす様じゃ、俺達は余程甘く見られてる様だな。貴様の主君に…。 牛魔王蘇生実験の目的はなんだ?その裏には、何がある。」 だが、三蔵の問いに答える何処か妖怪は笑った。 「へッ、あんた…血生臭ェな…今まで何人の血を浴びてきた? 特にそこの火を吐いた小僧…お前が一番殺してきッ…うがっ」 言っている途中で三蔵は踏み付ける。 「20点減点…ゲームオーバーだ。」 「ばぁ〜か、いわるなくても死んでやるよ!」 爆発すると感じた八戒が叫ぶ前に勇騎は走っていた。 が、それは紫以外見えて居ない。 完全に半竜になって、勇騎は三蔵を抱き抱えて、その場から出来るだけ離れた。 爆風がそれでも背中に暑く感じたが、竜になってる勇騎には効かない。 「三蔵!!あれ?」 悟空は叫んだがその場に三蔵は居なかった。 自分達と反対側に勇騎と一緒に座り込んで居た。 「三蔵様!お怪我はッ怪我はありませんか!」 必死になって言う。 今まで見た事無いくらいの取り乱し様だ。 「あぁ、対した事は無い。」 「良かった…」 キラキラッと薄い鱗が勇騎から剥がれ落ちた。 「貴方は怪我はないですか?」 少年に手を伸ばしたが弾かれた。 「貴方は何者何です!今までたくさんね血を浴びた…ってこんな風に殺生を続いてきたのですか!?」 これより多分酷い。 「何が悪い?」 紫は隣りで笑む事はなく只少年を見下げた。 「全部です!例え…誰であろうと!命を奪う行為は……」 「――おい、お前それ本心で言ってるのか?これだけ身内殺されておいて…出る言葉はそれだけか? じゃぁ、死ね。死んだら誰でも仏になれる」 紫はキッと睨んだ。 「――でも残念な事に俺達は生きてるんだなコレが」 悟浄は笑む。 その夜、三蔵に呼ばれて勇騎は中庭に出た。綺麗な金髪。 光明と同じ。 「聞きそびれた事を教えてもらおうか…」 ふ〜と煙草の煙を吐く三蔵。 勇騎は、頷いて、壁にもたれて、月を見た。 「僕が竜だとは知っていますね?しかも僕は突然変異を起こして生まれた渡り竜でして、生まれて間もない僕は親と群に捨てられました。それでも、竜の有り得ない生命力で生き続けて何百年過ぎて、僕は築いた。僕は人間の20才を過ぎても年をとらない事を…。 紫には、そんな頃出会いましたが、僕は生きるのが辛くて、自殺する為にこの世界で自分の身体に自分で至る所を切り付けました。深い森で貧血で、倒れいた所をあの人に助けて頂いたです。」 前置き長いですね、と笑った。 「それで何故俺に構う。」 「光明に頼まれたのですよ。貴方を…まぁそれだけでは無いですが…始めは貴方を探したのはそれですがね…。今は、貴方の生き様を見てみたい」 勇騎はそう言うといつの間にか三蔵の前から消えて居た。 生き様を見てみたい。 理由はそれだけらしい。 「くそっ…」 何故か頭にまわる。 消したくても消えない。 [*前へ][次へ#] [戻る] |