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平和島静雄と折原臨也の連絡が途絶えて4日目。あんなに喧嘩しているくせに、4日ごときで音をあげるほど依存しているなど驚きを通り越して呆れ果てる。
──まあ、ダメージは何故か臨也も負っているようだったけれど。
苛々している静雄を眺めながら、臨也のイラついた伝言を削除する。八つ当たりしている暇があるなら早く帰ってきて、このつまらない仕事から解放してほしい。
5日目。平和島静雄が、会社に連絡して休みをとった。翌日は元々休日であるにも関わらず、1日早める形で半ば無理やりに。
そうして何をするかと思えば、何かを確信したようにどこかへ歩き出した。駅でもなんでもないそちらの方向は、確かに直線距離で臨也に繋がっている。
「──まさか、ね…」
いずれにせよ、平和島静雄を追いかけて池袋から出る程の熱意はない。
しかも彼は、監視カメラもない山道へ突っ込もうとしているし。どうせ無事に辿り着くに決まっている。
2017.5.4.永
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