HEAD
7(R18)
 行為にはずいぶん慣れたとはいえ、濡れていない場所へ乾いたものが入ってくるのはさすがに痛みを伴う。しかし、常日頃そういった感覚の鈍い静雄にとってはこれすらも新鮮な快楽に繋がり胸くそ悪い。
 静雄は呼吸を阻むいざやへ当て付けのように舌を絡ませ、空気を取り込むと共にきつく吸い上げてやる。
 臨也の熱い息が背に散り、ほんの少しだけ溜飲を下げた。
「シズちゃん──」
 視線だけを向けてやると、熱に潤んだ紅瞳が静雄を見下ろし、陶然と細められた。
「…入れたい」
 欲に掠れた声に、自然と喉が鳴る。まだ準備もできていないそこでは痛みを伴うのは必定だ。だが、後腔がきゅんと期待に蠢いた。
 裂けさえしなければ、指の産み出す痛みも快感になったのだ、それがいざやなら悦楽も一入なのではないかとすら思われた。
 静雄はずるりといざやを吐き出し、自分の唾液にぐっしょり濡れたそこに指を絡める。そうして、高揚を纏い彼を睨み上げた。
「ねだってみろよ、サンタさんよお──」
 静雄の頬にひやりとしなやかな手が触れる。熱い息を零す毒々しく紅い唇が寄せられた。
「ほしい…シズちゃん」
 濡れた低い音が唇を震わせる。
 静雄はごくりと唾を飲み下し、一も二もなく頷いた。


2015.3.27.永


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あきゅろす。
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