HEAD
2(R18)
 面倒くせえな、なんて身も蓋もない感想が過ぎったって、シャワーで土埃を軽く洗い流した体に触れられると息があがる。会話や態度ではセックスレスのようなことも嘯けるけれど、結局、どうしたって彼に触れられたなら火がつく。臨也だってそんな静雄にますます煽られているのがわかる。
 自分達は、雄としてまだまだ若い。
 重ねられた唇は何の味もしなかったけれどやたらに熱くて、臨也の香りが鼻をついた。ぬるりと唇を辿る舌を迎え入れ、臨也のジーンズを押し上げる箇所に触れる。簡単に腑抜けにされてしまうほど彼にこなれた体は、ジーンズのボタンですらうまく外せない。
「シズちゃん、手が震えてるよ」
「っ、せ──」
 ぎりりと歯噛みし睨みつけたところで、潤んだ瞳に頬を紅潮させていてはサマにならぬどころではない。
 静雄は低く唸ると顔ごと視線を逸らした。無造作にぐしゃりと丸められたサンタ服が歪んで見える。
 下着をあっけなく膝まで引き下ろされ、情けないなんてものではない。だがそれ以上に、期待が高まり透明な先走りが幹へ一筋伝い落ちた。そこをすかさずしなやかな手に握られ、濡れた音が響く。
 居たたまれなくて、小さく胸を喘がせ瞼を強く閉ざした。
「ね、シズちゃん」
 臨也の甘えた声がマウントポジションから降ってきた。
「なにが欲しいか、サンタさんに教えてよ」


2015.2.24.永


3/10ページ


あきゅろす。
無料HPエムペ!