LOSE
4(R15)
 臨也が少し、そうほんの少し手を加えたそれだけで、勝手に揺れ惑い、自滅していく。これだから人間は面白い。こんなに魅力的な観察対象は他には有り得ない。もう一押し、欲するくだらない矜持に嘲笑を捧げて臨也は、正臣の項に手を這わせ、唇を啄む。
 嫌悪とも取れる表情に顔をしかめているくせに、息は乱れ、まさおみは怒張しているのだから面白くて堪らない。
 臨也は腿でかれを緩く刺激し、わざと濡れた声で囁いた。生涯、俺の手の内で無為に踊ればいいのだ。


2016.6.19.永


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あきゅろす。
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