GORILLA
6(R18)
「アンタ、もう…俺じゃなきゃダメでしょ」
 返答はない。
 必要もないと思った。彼の想いなどわかりきっている。
 どんなに山崎を求めてみても、それは所詮彼の肉体的欲求不満の現れでしかない。彼が本当に必要としている存在にはどうしたってなれない。
 近藤は真選組の長であるのだから。立場のある男は、子孫を残さなければならないのだ。陰に生きる監察方筆頭には相応しい立場だとすら思う。若くて綺麗で健康な女では満足できないだろう彼の昏い部分を生涯処理できたならばいうことはないのだ。日向に出られぬ山崎の寄せた想いは、それで充分満たされるのだから。


2016.2.6.永


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あきゅろす。
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