GORILLA
6(R18)
泡を綺麗に流され、おざなりに体を拭いて布団へ導かれる。頬を紅潮させ息を乱してこんどうを屹立させたまま、どこかふわふわと夢見がちに流された。膝をついた布団は決してふわふわではなかったが、背後から原田、正面から山崎に身を寄せられると、そんなことまるで気にならなかった。
背に触れた原田の素肌からその拍動が伝わり、顎に触れられ決して強引でなく振り向かされる。重ねられた髭がちくちくする唇に、ぞくぞくと脊髄まで痺れるようだった。
「っ…はら──」
原田と舌を絡ませ合うのをよそに、山崎は近藤の前に屈み込み、反り返った逸物に口を寄せる。熱い呼気をこんどうに感じ、思わず引きそうになった腰を素早く抱き寄せて山崎は、雄の先端に口付けた。
「局長って勃ってもやっぱり大きいんですね──」
楽しげな声に反駁しようとしたが、それをぱくっとくわえられてしまうと言葉は形にならず途切れた。後ろ手に原田に縋る、その手をぎゅっと握り返され、どうしようもなく安堵した。それをちらりと上目遣いに一瞥して山崎は小さく笑い、そしてこんどうに舌を絡ませてくる。
熱い舌がぬるぬると括れに絡み、先端を吸い上げられて腰が戦慄いた。知らず足が緩み、こんどうを山崎に突き出すようになる、そうやって無防備になった後腔に、茂みを掻き分けて原田の指が這ったのがわかり息を呑んだ。
浴室での探るような接触と異なり、内部を押し広げ馴らすような動きに確かな意図を感じて、しかもそれが決して嫌ではなかったからどうしていいかわからない。耳朶に原田の唇を感じた。
「ゆっくり息してください。大丈夫ですから」
何が大丈夫なのかはサッパリわからないが息をつく、と山崎の舌をより生々しく感じた。それで少しでも力が抜けたのか、内壁をぐるりと辿る力に遠慮がなくなった。それが腹側の一点を掠めたとき、何か形容し難い痺れのようなものが脊髄を駆け上がる。山崎の口内でおののくようにこんどうが震えた。
「っ…なに…！？」
混乱する近藤を挟む前後の二人はちらりとアイコンタクトを交わし、山崎が強く雄を吸い上げ、原田はその一点を指の腹で幾度も撫でさすった。そうされると腹筋が勝手に痙攣し、原田の指を締め上げる。こんどうがぐっと膨張し、玉がぎゅっとあがった。
眼前がチカチカする。
制御できない快感に恐怖すら覚え、原田の首元に頭部を預け、素肌の胸に背をぎゅっと押し付ける。
体内を抉る手の容赦のなさとは裏腹に、対の手で優しく抱き締められて胸高鳴った、と思う間もなく山崎の口の中に吐き出してしまう。
「っあ…あ──」
内腿が小さく痙攣し、山崎の体をぎゅっと挟んだ。喉を反らし、原田の肩に後頭部を擦り付ける。原田の唇が重なり、口髭に淡く素肌を刺された。
濡れた音と共に原田の指が抜かれる。顔を上げた山崎は口元を手の甲で拭い、小さく喉仏を上下させた。
2019.8.30.永
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