SOUL
6(R18)
「っ…は、あ──」
 ゆっくりと浅い息を紡ぎ、背を撓らせる高杉の体内へこんどうがじわじわ飲み込まれていく。陶然と細められた右目の際が仄紅く染まり、毒々しいくらい赤い唇が零すものは切なく甘い。
 歯痒さを覚えるくらいゆっくり、ゆっくりこんどうへ熱が絡み付いて来る。じわじわ浸食されるもどかしさに耐えきれず腰を突き上げようとすると、大の字なりに自分を縛る鎖が軋んだ。しかし全く動けない。
 両手首が擦れヒリヒリ痛んだ。
「──は、がっつくな、狗」
 にまァ、と高杉の唇が妖艶な弧を描く。
 近藤は下唇ごと乱れる呼気を噛み締めた。
「っ、これ──解け」
 瞬間きょとんと見開かれた瞳は、行為と裏腹に幼く、無邪気にすら見えた。
「──立場を、忘れちゃ…いねーかい、っ…あ、あ──」
 高杉の喉が晒され、ついに根元まで包み込まれた。
 下生えにひんやりした玉が鎮座している。天井を向いて聳り立ったたかすぎは血管を浮かせ、とろ、とろとその幹へ透明な蜜を流した。
「あぁ──」
 きゅ、と高杉の瞳が閉ざされる。確かめるように締め上げられ、額に汗が滲んだ。
「思ったとおり、だ」
「な、にが…?」
 熱い。彼の中も、自分の体も。なのに身じろぎすらままならず、上がる息を整えることすら許されぬ快楽の甘やかな波に揉まれ高杉を見上げる。彼は大きく足を開いてぺたんとこんどうの上に落ち着き、うっとりと深い息を吐いた。


2013.8.28.永


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