SILVER
33(R12)
「なにもかも忘れちまやァちったァ可愛げもあるのにねィ」
「可愛げが一体何の役に立つというのだ」
 歩を進める沖田と、山崎の身を借りた桂の薬に委ねた想いの距離が1mをきった瞬間、山崎の体を拘束する鎖が弾け飛んだ。
 とっさに重心を落とし鯉口を切った沖田の眼前で彼は、袖口から覗くくないでその足元をなぞる。彼を縛るものがなくなった。


2014.5.5.永


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