SILVER
12(R18)
「っ…あ──」
小さな呻きを漏らし、土方が沖田の肩口を緩く握る。
右手を引き抜き、その隙間から濡れた二本目を押し入れた。
ついさっきまでその後腔にあった指で土方の唇を辿る。眉を寄せるものの開かれた口腔に差し込んだ。
「嫌がんねぇんですかィ…?」
「嫌、に決まってんだろ…っ!」
つよく光る瞳を見下ろし、力尽くで入口を開かせる。
おきたを宛てがい、一息に根元まで押し込んだ。びくりと腹筋が痙攣し、内側がぎゅうと狭くなった。
「ってこたァ、あんた──」
中指で口腔を嬲り、頬骨を親指でなぞる。
「俺に流されて嫌々──ですかィ? んな戯言が通るなァ、ハタチ前の女だけだぜィ」
眼窩の縁をゆっくり辿った。
唇を割った指に歯を立てられた。反射的に引き抜いた指がずきりと痛む。
「…ざけんなよ──」
土方のきつい瞳が沖田を見据えた。
「てめェが、したがってっからだろ──っ」
「じゃァあんた、したがってっヤツがいたら、誰にでもケツ差し出すのかィ」
こんなふうに、と腰を揺らめかせる。土方の瞳が泣き出しそうに揺れた。
項をぐいと掴まれる。噛みつくように口付けられた。
沖田を睨み、土方は低く唸る。
「──お前だから、に決まってんだろ…」
2012.7.8.永
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